本研究室の山敷庸亮教授が責任著者をつとめ、論文全体のコーディネートを行なった論文が、水文学の世界的ジャーナルであるJournal of Hydrology に受理され発表されました。
本研究は、台風通過時の河川からの流出をSCE-UA法を用いた分布型流出モデルによって適切に表現され、かつそれが陸域海洋相互作用である沿岸部の淡水分布に大きく影響を与えるということを、数値計算と人工衛星画像の比較で明らかにしたものになっています。
本論文の主著者は本研究の主計算、論文執筆を行ったJosko Troselj です。彼は山敷教授が関わっていたクロアチアでのSATREPSプロジェクトを通じて国費留学生として招聘し、寶馨総合生存学館長および佐山敬洋防災研究所准教授の指導の元で工学研究科を卒業して、現在防災研究所の研究員を行なっております。
本論文にはまた、当研究室所属で総合生存学館博士課程の 黒木龍介も共著者に加わっており、水文計算結果のグラフ作成や、論文の修正などに携わりました。さらに、海洋研究開発機構による超高解像度日本近海海洋モデルであるJ-COPE2も利用されていつことに加え、イギリスプリマス海洋研究所(PML)による人工衛星画像による海洋でのクロロフィルa濃度の分布状況なども利用した連携研究の成果でもあります。